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コロナ危機で起こる経済活動のパラダイムシフト!どう経営戦略を立てるか?

2020.04.15

コラムをご覧いただきありがとうございます。
日本防災デザインの代表の志村邦彦です。

◆非常事態宣言から1週間

非常事態宣言が出されて1週間が経過しました。
この間、我々の生活パターンも、普段とは違う変化が見られています。

●テレワークに切り替える企業も増えてきました。
 →当社も3月初旬からMicrosoft Teamsやzoom等のテレビ会議を導入し、
  試行をしながら、スムースに切り替えることができました。

●ネット通販を多用することが多くなりました。
 →宅配業者は再配達がほどんど無くなったと聞きます。

●外出できないため、家で楽しむことができる動画や映画をこれもネット経由で見るケースが増えました。

●学校がお休みのため、子供が家にいる機会が増えましたが、
 一方で子育て世代は、在宅ワークと家事の両立に頭を悩ませている声も聞きます。

●「出社しなくてよい」「集中できる」「家族との時間が増えた」という肯定的な声がある一方で、
 家の事情から「集中できない」「仕事にならない」という声もあります。

●友人や家族に会えないため「オンライン飲み会」が増えてきています。
 特に独身や単身赴任者からは「1人の時間を持て余している」「寂しい」という声も聞きます。

●イベントや集合が禁止されたことで、早急にオンライン化に奔走する企業がたくさんいます。
 →当社もまさにその渦中にいます。4月6日にWeb研修セミナーを実施し、参加者の皆様からご好評をいただきました

1週間でこれだけの変化がある中で、これから更に1カ月あまり籠るとなれば、
個人の生活パターンにおいても企業の活動パターンにおいても大きな変化が起きる事は、間違いありません。

◆人々の行動パターンが急速に変わる。

今回の新型コロナウイルス(COVID-19)災害の特徴として、医学関係者の必至の努力により、
近い将来に治療薬が開発され、ワクチンが開発されれば、事態は終息に向かうことが確かです。

甚大災害である3.11東日本大震災の状況と似ているようで大きく違うのは、
人々の『行動パターンが大きく変化する』ということでしょう。

今回のコロナウイルス禍では、 消費者や企業の行動パターンは元に戻る部分と、
元には戻らない部分があることです。

◆具体的な変化

「人が集まる」ことを前提としていたもので
「IT化できるもの」はすべてオンラインに切り替わっていくでしょう。

・消費行動の変化(ネット通販→GAFAへの依存)

・テレワークをはじめとする業務運営の変化(オンライン会議・研修、営業)

・それに伴う就労意識の変化

・企業間取引行動の変化(商習慣の変化)

・官庁・自治体等への各種届出(紙からネット)

・申請関係の変化等々

政府もデジタルガバメント構想(DX)を掲げてきました。
通常時であれば、数年、数十年をかけて取り組むべき課題でしたが
これが最優先課題として、急遽、前面に打ち出されてきました。

この変化に企業はどう対応するか?

経営的な観点から見れば、外部環境が激変し、 働き方の見直しなど内部環境も変化し、
それに応じて、否応なく企業活動も変更しなければならない事態に、追い込まれています。

今後、治療薬とワクチンが開発されコロナウイルスへの対応が 終息に向うとしても、
消費者や企業の行動パターンは、大きく変化し、
それに適切に対応する経営の必要性が、今まさに生まれています。

自社の商品・サービスの生産・デリバリーの仕方や、広報・広告の仕方や、販売の仕方、
また、社員の働き方・意識も大きく変わってきます。

経営環境の激変に応じたバリューチェーンの変革

このような時に、どうするかは「危機管理」ではなく
「企業経営の本質」に迫る課題かもしれません。

弊社は、常々危機対応をバリューチェーンで考えることを提案してまいりました。
やはり原理原則に戻る必要があるのではないでしょうか?

主な活動となるサプライチェーンだけではなく
それを支える支援部門もイノベーションをしなければならないと言うことです。

・会計制度・財務・決算のイノベーション
・人事労務のイノベーション
・資材調達のイノベーション
・技術開発のイノベーション 等々

全社一体となってこの危機を乗り切る「変革」を起こさなければならないと言うことです。
コロナウイルスが終息したとしても、 人々の行動は同じ行動パターンには戻りません。

そのため経営環境の急激な変化に対し、企業運営の抜本的な改革を目に見える形として
成し遂げなければならなくて、それも短期間で遂行しなければならないと言うことです。

戦略を改めて考える際のポイント

この時期にどのように戦略を描いていけばよいのでしょうか?
改めて、4つの視点から考えていただきたいと思います。

1:お客様に提供している価値(ベネフィット)は何なのか
2:そのベネフィットを実現するための、活動はどのようなことか
3:その価値をお届けするチャンネル(流通、販売経路等)は何が適切か
4:お客様とはどのような関係になることが望ましいか 等

自社の商品やサービスについて、何がお客様にとって
ベネフィットなのかと言うその本質をもう一度見直すべきではないでしょうか? 

既存のビジネスのビジネスモデルをもう一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

戦略をどのように打ち立てるか?

一つの手法としては、

1:外部環境の変化要因を、徹底的なディスカッションの中で、付箋紙(ポストイット等)に書き出します。

2:それを要素ごとにまとめて分類分けしていきます。(KJ法)

3:上がった要素をビジネスモデルキャンパスに反映していく

というのもあるのではないでしょうか。
その他にも、経営管理や戦略策定の方法論としてはいろあります。

今回のコロナウィルス対策として、盛んに話題になっている資金繰りは、もちろん大切です。

しかし、もう一つの観点として、お客様の行動パターンの変化と、
各事業者の事業運営パターンの変化と、働く人々の意識の変化に合わせた的確な
事業変換戦略の策定に、まずは着手することではないでしょうか。

今こそ「ポスト(アフター)コロナ戦略」を立案し準備する必要があると考えます。

当社では、特別トップインタビューを実施しています。

当社の代表の志村邦彦が、無料にて御社の経営者の方にヒアリングを行い、
「危機管理時の意思決定」のサポートをいたしております。ご興味ある方はご返信をいただければ幸いです。

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