【危険物・テロ災害初動対応ガイドブック(Emergency Response Guidebook:通称ERG)とは】
現在の危険物・テロ災害初動対応ガイドブック(ERG)はカナダ運輸省(TC)、米国運輸省(DOT)及びメキシコ通信交通省(SCT)とアルゼンチン緊急事態のための化学情報センター(CIQUIME)とで共同策定されました。
危険物や危険物質が関与する輸送事故現場に最初に現着する可能性のある、消防士や警察、その他の緊急対応業務を行う人が利用できるように作られたものです。
危険物・テロ災害初動対応ガイドブック(ERG)は、緊急対応要員が、緊急事態において、災害の対象となる物質の有毒性や有害性を素早く特定し、事故後の初動対応時に、自分自身と一般市民を保護できるように策定された手引書です。
危険物・テロ災害初動対応ガイドブック(ERG)の詳しい利用方法については、『消防業務エッセンシャルズ第6改訂版(日本語版)』の第24章において詳しく解説されておりますが、実は日本においても平成26年2月12日に総務省消防庁で行われた「消防・救助技術の高度化等検討会」第2回検討会の成果物として、ERGの説明が最終報告書に記載されています。
(http://www.fdma.go.jp/neuter/about/shingi_kento/h25/gijutsu_koudoka/index.html)
【ERG2016について】
日本防災デザインでは、2016年6月米国にて刊行された最新版ERG2016の日本語翻訳を完了いたしました。初期隔離距離、風下警戒区域、放射性物質に関する記載も入れた完全版です。
ERG2016は、前版のERG2012に比べると、最近のテロ情勢なども踏まえて、初期隔離距離、風下警戒区域なども大幅に改定されています。それだけ実効性、実用性は高まったものと思われます。
以下がERG2016の主な変更点です;
■ガイドブックの使用方法がフローチャートになりました。
■下記を含む多くのセクションが改訂されました:
・マーク、ラベル、プラカード類及び現場で使用する初期対応指針。
・列車やタンクローリーの認識チャート
・防護服
・即製爆弾(IED)の安全距離
・索引
■新たに追記されたセクション:
・目次
・GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)
■イエローページ及びブルーページの危険物質一覧表
・国連推奨危険物輸送19改訂版に記載された、新しい危険物質
■オレンジページの応急措置指針
・いくつかの指針情報
・新たに2つの吸着ガスについての指針が追加
■グリーンページの初期隔離距離及び風下警戒区域:
・新たな毒性データと反応性研究に基づく更新された初期隔離距離及び防護措置距離(表1及び3)
・表3に「環境的特徴からの推定風速」が追記
↑特にグリーンページの距離については、ほとんど全てが変更になっていますので、注意が必要です。
※米国及びカナダだけに適用するものは割愛しています。
永らくお待たせいたしましたが、その最新版の翻訳が終了し、11月1日より発売しております。
なお、すでに『消防業務エッセンシャルズ』をお買い求めいただいた「エッセンシャルズ友の会会員」の皆さまには正価5,000円(税込)のところを本体3,700円+税296円(送料込み)の特別価格で、12月31日までの期間限定でご提供させていただいております。
また、翻訳者の熊丸由布治が直接指導する『危険物・テロ災害初動対応ガイドブック』発売記念セミナー も、年内に限り、3,000円で受講いただけるようご提供しております。
ぜひ、これらの特典をご利用いただきたいと存じます。
ご購入は、日本防災デザイン・オンラインショップからのみとなっており、書店およびAmazonではお買い求めいただけませんのでご了承ください。 http://www.jerd.jp/
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