企業版CERT研修を実施しました 95%が「たいへん役に立つ」の回答


2月10日、11日で、企業版CERT研修を、某企業様において実施いたしました。  新CERT:Corporate Emergency Response Team(自主防衛組織、以下CERT)

CERT研修については、弊社はこれまでも何回か実施しており、この「新着情報」のコーナーでも慶応大学での実施をご報告させていただきました(詳細は、この新着情報の2016/4/15「甚大災害! その時に命を救いあう(共助)研修を 慶応大学で実施しました」をご覧ください)。

この度、弊社 日本防災デザインでは、このCERTを全面的に企業向けに見直したプログラムを開発いたしました。FEMAのもともとの CERT ( Community Emergency Response Team) 研修は、主に自然災害や火災を対象とした市民向けの共助教育となっていますが、それを危険物・テロ災害も含めた日本の企業向けプログラムに全面的に改変したもので、他に類を見ない実践的な研修になったと思います。

FEMAのCERTでは、消防、救急、警察、軍等のプロのレスポンダーが来るまでの間、市民同士で助け合い・共助することで、できるだけ生命や健康や財産の被害をくい止めることが目的で、そのための具体的な活動が示されていました。

日本でひとたび甚大災害が起きたときには、消防、救急、警察、自衛隊等の公助が、市民一人ひとりに親切・丁寧な対応をできないし、ましてや企業にまでは手が回らないことが想定されます。

とすれば、企業は社員同士で共助して、生命や健康や財産や事業の被害を自分たちで最小のものとしなければなりません。その観点から新CERTでは、次の諸点を新たな改変点として見直し、開発いたしました。

①インシデント・コマンド・システム(ICS)におけるコマンド・スタッフ、特に安全監督官やHAZMAT部局長の位置づけを明確にした(専門家の役割を明確化)

②参考として書籍『危険物・テロ災害初動対応ガイドブック』を参照するなど、エビデンスベースの行動をとることを指導指針とした

③ファーストレスポンダーや社員の生命・健康を守るための個人用防護具(PPE:マスク、グローブ、ゴーグル等)の点検、正しい脱着法の訓練を加えた

④テロ対策の演習(物質特性把握、離隔距離、トリアージ、ゾーニング、除染、搬送等の演習)を導入した

⑤殺到する群衆等マス・ギャザリング※対応演習を導入した  ※一定時間同じ目的で同じ場所にいた群衆(例:何らかの用事があって同じ場所で一定時間一緒に汚染されてしまった群衆)

受講者の主な反応は、「知識がないと行動できない」「対応方法として一番理にかなっている」「自分の身を守る大切さを知った」等の実践性に関する記述と、「現場の大変さが想像できた」「役に立たせるには反復訓練が必要」「要救助者の心理状況が理解できた」などの声があった。

アンケート質問の「研修内容は、災害の発生時およびその後の対応に役立つか?」については、95%の回答が「大変役に立つ」でした。

研修内容としては、「チームビルディング」「災害準備」「災害心理学」「火災安全」「個人用保護具(PPE)取扱い」「災害医療(トリアージ)」「災害医療(ファーストエイド)」「簡易な捜索・救助演習」「テロ災害を想定した総合演習」等で、座学と演習で実質1日半の期間でした。

新CERT研修の「捜索・救助演習」、「テロ災害の総合演習」には、受講者全員が熱心かつ集中力をもって取り組んでくれ、特に「要救助者」の役割を真剣に演じてくれたことは、災害時のリアリティ感を高め、「救助者側」の緊張感や真剣度も高まり、訓練全体の効果を上げていただいたと考えています。

また、受講者の研修中の反応や受講後の感想を見ていると、今回は企業向けにアレンジしたつもりでしたが、大学生や高校生や一般住民にも展開可能かとも思っています。

いずれにしましても、受講者にとって成果があり、満足度も高く、組織にとっても有効、有用であるならば、できるだけ多くの場面で本研修が展開されることが、日本の災害強靭化につながるものと思っております。

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 本研修の実施にあたりましては、スリーエムジャパンの片岡克己様、東電フュエルの佐藤修一様、菊地健太様、日本エンコンの山内桂子様に運営のご協力をいただきました。謹んで御礼申し上げます。